ホットサンドメーカーの種類は色々あるが、おすすめは停電時でもカセットコンロで使える「直火式」
ホットサンドメーカーには色々な加熱方法の商品があります。電気式と直火式。直火式には「IH対応」の製品と、「直火専用」の2種類があります。直火専用製品はIHクッキングヒーターに対応できませんが、IH対応製品は直火にも対応可能。自宅のコンロがガスコンロの場合にはどちらの製品を選んでも問題なく使えるので、好みに応じて選んでみてください。
災害が起きてライフラインが止まってしまっても、直火式ならカセットコンロや焚き火、固形燃料で調理が可能。我が家はIHコンロなのですが、停電時には使えなくなるので、IH対応の直火式を持っています。
また、直火式ホットサンドメーカーには、フライパン部分を分解できる「分解型」と、フライパン部分が固定されている「固定型」の2種類があります。どちらにもメリットがありますが、洗いやすさを重視する場合には分解型がおすすめです。
分解型はフライパン部分が分かれるため小回りが利き、シンク内でも楽に動かせるのが魅力。また、持ち運びや収納の際もコンパクトにまとめられます。プレートを分離し2枚のフライパンとして使用するときは、凹凸が無いため引っかからず調理がしやすい。洗浄時は凹凸が無いから汚れが溜まらず、拭き取りやすく、また水で洗う際も、少ない水で洗える。
一方、固定型は洗う際にはややかさばるものの、片側を開いたまま固定できるので、スムーズな調理が可能。お手入れのしやすさや使い勝手が異なるため、事前にチェックしておきましょう。
ホットサンドメーカーは汁物以外の主食、副食を直火で温められます。レトルトカレーなど発災直後から配給されるものを温かくおいしく食べられることが、人の気持ちを大いに和ませる、「いつものおいしい」は、いざという時の安心になります。
ホットサンドメーカーで作れるおすすめのレシピ
【ハムチーズエッグサンド】
ホットサンドメーカーで作る定番メニューといえば、ハムチーズエッグサンド。ふんわりとやわらかく作ったスクランブルエッグに塩味の効いたハム、熱でとろりと溶けたチーズの相性がよく、人気の高いメニューです。
■材料(1人分):食パンサンドイッチ用2枚、卵1個、ハム 1枚、トマト スライスして2−3枚にスライス、葉物野菜1枚、とろけるチーズ1枚、マヨネーズ少々、バター少々
■作り方
① 卵は、ゆで卵をスライスしたり、スクランブルエッグや卵サラダにしたりと好みに応じてアレンジしてください
② ハムは半分や4分の1にカットする
③ 葉物野菜はパンの大きさに合わせて千切る
④ トマトはスライスして2−3枚使用する
⑤ パンの片面に薄くバターを塗る(2枚とも)
⑥ ホットサンドメーカーにバターを塗った面を下にしたパン、卵、ハム、トマト、葉野菜、チーズをのせてマヨネーズをかける。バターを塗った面を上にしたもう一枚のパンの順におく
⑦ 中火にして表3分、裏2分で加熱する
【鶏の照り焼き】
■材料(1人分):鶏もも肉1/2枚、片栗粉大さじ1、塩少々、コショウ少々、オイル適量、
タレ(醤油大さじ1、みりん大さじ1、砂糖小さじ1)
■作り方
① ホットサンドメーカーにオイルを塗り、予熱をしておく
② 鶏もも肉に塩・コショウで下味を付け、片栗粉をまぶす
③ ホットサンドメーカーに肉をのせて挟み、皮目の方から火にかける
④ ひっくり返しながら、中火で7〜8分火を通す
⑤ フタを開けて、調味料を混ぜ合わせたタレをかける。タレが肉に馴染むまで煮詰めたら完成!
【ホットサンド肉まん】
市販の肉まんを挟んで焼くだけのおやき風メニューも人気。蒸して作るもちもちとした食感の肉まんとは異なり、外側はカリッと、中身はジューシーに焼き上がるのが魅力です。
■材料(1人分):肉まん1個、ごま油少々
■作り方
① 肉まんの上下にごま油を塗る
② ホットサンドメーカーに入れて挟み、表2分、裏2分加熱して完成
色々なものをホットサンドメーカーで焼いてみよう
餃子やシュウマイなども表面はカリッと、中身はふわっと焼けるのがホットサンドメーカーのいいところ。冷凍のチャーハンもパラパラに仕上がっておいしくできましたよ。
フラインパンで焼いたり、レンジでチンするのもいいのですが、食感も変わり、短時間で調理できるので普段の時短料理としても利用できます。
ホットサンドメーカーで作る「ギョーザを使った麻婆豆腐」の動画はこちら
そして私の一番のおすすめはお好み焼きです。
ひっくり返す時、絶対に失敗しない(笑)そして裏も表もじんわり火が入るので、表面カリカリ中身ふわふわの絶妙なお好み焼きができます。小さなお子さまがひっくり返したがる時には、ホットサンドメーカーでやってみたらいかがでしょうか?
他にはカレーパン、メロンパン、蒸しパンなども薄くバターを塗って焼いたら食感が全く変わっておいしくなります。おにぎりを焼けば、焼きおにぎりになり、具材によっては石焼ビビンバ風のご飯も作れます。
スイーツも作ることができます。
フルーツをホットサンドメーカーで焼くことで、甘みが引き出され香ばしさがアップ。バナナに、りんごや洋梨、パイナップルなどもオススメです。バターや少量の砂糖をかけて焼いたらキャラメリゼもできます。
大福の材料である「餅」は、焼くと香ばしく、おいしくなるのはご存知の通り。ということは……大福もホットサンドメーカーで焼いたら、さらにおいしくなるはず。
【焼き大福】
大福とバターをホットサンドメーカーではさみ、両面に香ばしい焼き色がつくまで焼けばできあがり。長時間焼くと大福が溶けすぎてしまうので、強めの火加減でサッと焼くのがポイントです。香ばしい焼き色がついた大福は、カリッ&トロ~ンの食感でえもいわれぬおいしさ!
アツアツのあんこにバターの塩っけも加わり、口の中が幸せでいっぱいになりました。ぜひ熱い緑茶と一緒にめしあがれ。
よもぎまんじゅうや桜餅など、他の和菓子でも試してみてください。
実はホットサンドメーカーは、少量の揚げ物にも便利。
鉄板を綴じ合わせた形状なので蒸し焼き状態になり、少量の油でも短時間でカリッと揚がります。
油も飛び散らないので後片付けも楽ちん!※油の量が多めの場合は裏返さずに調理しましょう。
お弁当のおかずや付け合せのフライドポテトを揚げるのにうってつけですが、特にオススメなのが、「フライドさつまいも」!
【フライドさつまいも】
スティック状にカットして水にさらしたさつまいもを、バターと一緒にホットサンドメーカーではさみ、両面に香ばしい焼き色がつくまで中火で焼けばできあがり。
バターは有塩タイプか、無塩の場合は塩をひとつまみ足すのがオススメ!バターで揚げ焼きしたさつまいもは、表面はカリカリ&中はホクホク!
このまま食べてもおいしいが、バニラアイス&はちみつをのせればたちまち極上スイーツに。
あまり甘くない「ハズレ」の芋でもグッとおいしくなるから、ぜひ試してみて!
最後は…
【はんぺん明太ホットサンド】
はんぺんの厚みを半分にカットし、内側にほぐした明太子を広げる。好みで海苔や大葉をのせ、サンドしたらバターを塗ったホットサンドメーカーで挟み、両面に香ばしい焼き色がつくまで中火で焼けばできあがり。一見するとパンのようだが、ふわっもちっとした独特の食感と、食欲そそる香りははんぺんならでは。
魚のうま味が凝縮されたはんぺんと、明太子、海苔が一体になって、大人も子どもも止まらなくなるおやつになります。
ホットサンドメーカーで、インスタントラーメンを焼きそば風にもできます。
インスタントラーメンで焼きそば? 作り方はこちら
災害時には熱源も、使える器具も限られているけど、豊かな食事を手に入れてほしい
災害が起きると、ついコンビニやスーパーで菓子パン、カップラーメン、おにぎりなどを買い込みがちです。しかし家にあるものをカセットコンロや固形燃料などを使ってホットサンドメーカーで調理することも可能です。暖かく、いつも食べている味はあなたをホッとさせてくれます。
ホットサンドメーカーといえば、パンを焼くための道具……と思っていたが、パン以外を料理するのにこんなに活躍するなんて!
購入して以来すっかりキッチンの片隅に忘れ去られていたホットサンドメーカーも、今では朝ごはんやおやつに、頻繁に使っています。大事なことは普段から使うこと。いくらレシピをたくさん知っていても、実際に使っていない人は、調理するときに失敗してしまう可能性が高いのです。防災のためにというよりも、時短料理、新しい料理を作るつもりで、色々チャレンジしてほしいなと思います。
みなさんもぜひ、ホットサンドメーカーで「パン以外」を焼いて意外なおいしさを発見してみてください。