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もしもの時に役立つ防災コラム 番外編

育児中の救世主、冷凍食品!

本コラムの執筆者である辻直美さんは、国際レスキューナースの活動と並行して、赤ちゃんとのスキンコミュニケーション「まぁるい抱っこ®」を提唱し、防災と育児の2つの方法で大切な命を護る活動を行っています。今回は番外編として育児と食事について語っていただきます。

育児も家事もがんばりすぎる人にはうまく手を抜いてほしい

子育て中の家事って大変ですよね。子育て中は全てのことが予定通り進まないと頭でわかっていっても、イライラするものです。最近はパパの育児参加を企業が推進しているところも増えてきました。しかし、まだまだ育児も家事もママがメイン。そんな中、たまってしまうママの家事ストレス。特に食事に関して悩んでいる方はたくさんおられるように思います。どうすれば家事をしながら穏やかな子育てができるの?丁寧な暮らしをしたい、食事を大切にしたいのにうまくできない、という方にこそ、読んでほしいと思っています。

家事の手を抜いても愛情は伝わります

私は、国際災害レスキューナースとして、防災や災害看護に関わる仕事をしています。その一方で、育児に対する活動もしています。
「まぁるい抱っこ」というコミュニケーションのあり方を確立し、全国で育児に関わるセミナーをしています。そんな中で、育児も家事も丁寧にしていきたいと思っているママたちから、たくさんの悩みを相談されています。

「まぁるい抱っこ」のセミナー風景

子育ては思い通りにいかないものなので、イライラしてストレスが溜まるのは当然。そんな中で何とか家事をこなしている自分を褒めてください。丁寧な暮らし、思考、クリーンな家事や育児を目指す事は素敵なことだと思います。しかし、子どもがいるとそんなことは、毎日できません。そこで考え方を変えてみましょう。できないことを責めるのではなく、「諦めること」。これがなかなかできないんですよね。私は諦めることを「明らかに認める→諦める」と捉えています。世の中の大抵のママたちは「諦めた」と言いますが、私にはそのようには見えません。まだまだ執着してる。だからイラつくし、腹が立つし、なかなか目の前の家事が進まないのです。いまの状況を明らかにする。丁寧な暮らしがしたい、食事を大切にしたい。しかし今はこうやって諦めたら、次のステップに進めます。手がかかる子どもがいるから、予定通りにはできない日もある。

子育て中の家事は諦める部分があって全然いい。今の社会は学校でも仕事でも諦めることをなかなか学ぶ機会がありません。一つ一つをきちんと頑張らないといけない。そうなると諦めることにネガティブなイメージを持ってしまう。日常の中で、子どもが騒いでいたら、頑張ってもできない事はいっぱいあります。
諦めるといっても、永久にではなく、一旦ダウンシフトするだけ。今は完璧を求めず、一時的に戦略的に撤退するというのも1つの考え、としてはいかがでしょうか?
そこで考えて欲しいのが「家族にとって何が大切なのか」です。子どもとの時間や夫婦のコミュニケーションが大事と思うなら、そのために家事を省略して良いと私は思います。今まで当たり前にしてきた家事をどうやったらストレスフリーでできるのか。少しでもワンアクションでできるようにやり方を変えていくことも大事です。そんな中で手間を省略化できるところは食事だと私は思います。

食事の手間=愛情の深さではない

私は【食事の手間をかける=愛情をかけている】【作る人が直接手間をかけることが愛情】という風潮が、日本にはあるように感じています。育児中は特にやることがたくさんあって、1つの家事に集中してできる事は難しい。まして、ご飯を作る時も、最初から最後までキッチンに立って作れるということはほぼ皆無に等しいです。
そうしたくてもできない、手間をかける時間がなくなってイライラしているのであれば、本末転倒ではないでしょうか?便利になっている世の中のあらゆるものをうまく取り入れて、子どもや家族に余裕を持って接することができる方が、この時期には優先されるべきではないかと思うのです。

そもそも、家族においしい食事を提供したい、食事の大切さをわかっていらっしゃる、私はこれだけで充分だと思うし、自分自身が作らなくても、自分以外の誰かが手間ひまをかけている商品をうまく使えばいいと思います。

それがレトルトだったり、冷凍食品だったりします。
しかし、周りの方々は、冷凍食品を使うことに罪悪感を覚える方がたくさんいらっしゃいます。なぜなんだろう。いろんな人にヒアリングをしてみました。食事を作ることに楽をする事は、気持ちがこもっていないとか、手を抜く事は、家族に愛情をかけていない証拠だとかそういう思いを持っていらっしゃる方がいるように思いました。
100歩譲って、全てがお惣菜だったとしても、私はそれを選んでいる時点で、家族の喜ぶ顔を思い出しながら買い物をしていると思うので、愛情がないとは思いません。忙しいから作らない=食べ物与えないというのであれば問題ですが…。何かしらの形でおいしいものを、食べた人が喜ぶ顔を思いながら準備をしているのであれば、そこには愛しかないと思います。だから罪悪感はいらない。まして、冷凍食品は、栄養も考えられているし、味だって間違いがない。作る工程は作っている会社に任せているけれど、おいしいもの、安心なものを食べてもらいたいという気持ちは会社も、そして選ぶママも一緒だと思うのです。だから罪悪感をもつことはないと私は感じています。うまく時間をかけずに、少ない時間でおいしくて、食べた人が心が温まるような食事。これこそが家族にかける愛情ではないでしょうか。うまく手抜きをしながら時間を生み出す、作る工程を冷凍食品に任せて、その分何かできることがあるかもしれない。だからこそ忙しい育児中には冷凍食品をうまく活用してほしいと思っています。

冷凍食品を作っている従業員の深い愛を感じてほしい

私はご縁あって、味の素冷凍食品の工場を見学する機会がありました。その中でも1番人気の「ギョーザ」の工場生産ラインを見せていただきました。まず工場に入るまでの清潔へのこだわり。本当に手間ひまがかかっていて、中はクリーンそのものでした。何か混入物が入るとするならば、意図的に誰かが何かを持って来なければ無理。しかし、その何かを持ってくることすら無理な環境になっていて・・・徹底的なこだわりを感じました(ポケット無しの作業服や金属探知機を通過しての入場等など)。だから安心して冷凍食品を食べることができるなぁと確信が持てたのです。

驚いたのはそれだけではありません。味の素冷凍食品の工場では、いろいろなものが製造されています。そして1日にとんでもない数の「ギョーザ」を作っている。あれだけの数を作っているのだから、安全と、そして人件費の削減のために、全てが機械でオートメーションだと思っていたのです。私の思っていることは一瞬で崩されました。あらゆるところに人の手が加わっているのです。「ギョーザ」製造の最初の工程である「キャベツを半分に切る」は、なんと従業員で丁寧にされていました。とんでもない数のキャベツが従業員の前の籠の中に入っています。それを一つ一つ確認をして包丁で2つに切る。そして、キャベツそのものが痛んでいないか、大きさはどうなのか、切ったキャベツの中に何かトラブルは無いのかなど、機械ではできないところを、人の目と手と心でされていました。

他にも工程中の大切なポイントには人の目や手が入っている。そこには「ギョーザ」に対するすごく深い愛情を感じました。出来上がった「ギョーザ」をお客様が安全においしく食べるその風景。それを工場で働く方々は思い描きながら、仕事をされているなと思いました。

動画で見る!商品ができるまで!

工場潜入篇「ギョーザ」

おいしい冷凍餃子の作り方~大きな台所篇~

消費者の皆さまは、スーパーやコンビニなどで売っている商品を手に取る。きっと、工場で全部作っているんだろうなぁと思っている方がほとんどだと思います。見学をしてなかった頃の私のように・・・。人の温かさを予想もしない人はたくさんいると思います。だけど、その商品一つ一つにはその商品を愛する従業員の方々の思いが詰まっているのです。
だからこそ、冷凍食品やレトルト食品を使っても愛情は減ったりしません。むしろたくさんの愛が詰まっていると思います。
手間は抜いても愛は減らない、そして時間を生み出すことができる。その生み出した時間で家族の大切なコミュニケーションをとってほしいと思うのです。

冷凍食品の活用は無限大

私は日ごろからよく冷凍食品を使います。レンチンすればそのまま食べられるという商品もありますが、素材そのものを冷凍しているものもよく使います。出張が多い私は、スーパーで色々と素材を買ってきても使い切れないうちに傷んでしまう。そう考えると冷凍食品はコスパにもとても良い。そして味も間違いがない。栄養素だってきちんと明記されているので、健康にも良い。その上、工場の皆さまの熱い思いを知ってしまったから・・・もう使わない手はないと思っています(笑)。

育児中はお弁当でも冷凍食品にお世話になりました。残り物は昼ご飯にも食べたし、味変して夜ご飯に出したこともあります。
餃子や焼売はスープジャーを使えば、朝ちょっと一手間かけるだけで熱々のお昼ご飯を作ることだってできます。休日に出かけるとき、お弁当を作るときにもお世話になった。夜泣きがひどくて、昼夜逆転している時は調理の音がするから作れない。いろんなシチュエーションで冷凍食品を利用したことがたくさんあります。

あなたのアイデア次第で、冷凍食品はいろいろな使い方ができると思います。
最近では、1回の食事で1日にとるべき野菜の半分位が取れたり、世界の料理が食べられたり、バリエーションも増えてきました。あなたの心が体が、いっぱいいっぱいになったときのお助けマンなんだと思って使ってみてください。

「レモンとバジルのチキン香り揚げ」で作る「おにぎらず」

レモンとバジルのチキン香り揚げでおにぎらず 動画を見る

私は育児の講演会の時に常日頃から伝えている言葉があります。お母さんは家族の太陽です。お母さんが朝からイライラしていると家族全員イライラする。不思議なんですが、お父さんがイライラしてもそんなに家族全員に伝わらないんですよね・・・。前の日を最悪な気分で寝たとしても、お母さんが元気な声で、笑顔でおはようって言ってくれるだけで1日がハッピーになれる。笑顔でいるためにうまく時短してください。手抜きでも愛情が十分に込められている食事を作る。あなたの笑顔とその食事で家族の健康と心の幸せを作って欲しいと思っています。
今は自分のしたいこともできず、毎日バタバタで大変。でもね、子どもたちはいつか巣立つんです。時間との戦いで作ったご飯たちも、わちゃわちゃとした食事風景もすべて懐かしい思い出になります。もう1回あの時間を体験したいなぁなんて思っちゃうことだってあるんですよ。だから冷凍食品をうまく使ってあなたの笑顔をパワーアップさせてくださいね。

執筆者:国際災害レスキューナース 辻 直美
※コラムの内容は、筆者の経験に基づく見解です。
2024/4/22掲載

番外編として辻さんから、育児中のお母さんへの応援コラムをお届けしました。
子育て中の方といえばお母さんに限らず、仕事・育児・家事も頑張るお父さんも多数いらっしゃると思います。ただ、「もしもの時」がいつ起きるかは、わかりません。
日常生活の中に冷凍食品を取り入れて、余裕を生み出す一助に。そして「もしもの時」にも備えていきましょう。