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サステナNEWS!

vol.01

捨てずに活かす、その先へ
めぐりめぐって
再びAJINOMOTOギョーザに!?

サステナNEWS!第1号では、環境にやさしい社会の実現に向けてスタートした、
原材料に関する新しい取り組みを紹介します。

主要原料資源循環

捨てない!ムダにしない!工場から出る食品残渣を100%資源化捨てない!ムダにしない!工場から出る食品残渣を100%資源化

私たちはこれまで、2021年から4年連続、国内全6工場で、製造過程で発生した食品残渣の資源化率100%を達成しています。
これは、製品をつくるときにどうしても出てしまうキャベツの芯や成型不良品などをごみとして捨てずに、一定期間かけて分解・発酵させ、堆肥として生まれ変わらせて、資源として活用する取り組みです。

資源循環の仕組み

さらに進化!地域のみんなと協力して野菜がぐるぐる循環さらに進化!地域のみんなと協力して野菜がぐるぐる循環

ここが進化のポイント!

食品残渣が地域の中で資源として循環する仕組みづくりに成功。
今回私たちは、工場から出た食品残渣を地域の堆肥工場が堆肥にし、地域の生産者に提供、その堆肥を使って生産者が育てた野菜を再び私たちの工場で使うという、地域で資源を循環させるサステナブルなスキームを作り出そうと考えました。
その第一歩として、宮崎県、えびの市、そして県内の企業や生産者の方々と連携し、当社の<ギョーザ>の主な原材料であるキャベツとニラの生産において、この「資源循環スキーム」を構築しました。このスキームで生産されたキャベツとニラは、当社の九州工場で<ギョーザ>の原材料として使っています。

具体的には、佐賀県佐賀市にある九州工場から出た食品残渣を、同じ九州の宮崎県えびの市内にある畜産会社の「有限会社レクスト」が飼料として再資源化し、健康な豚の生産に活用しています。そして、飼育場で発生する豚のふんは良質な堆肥となり、これを同じ宮崎県内の「株式会社立久井農園」がキャベツの栽培に、「株式会社サンロード出荷組合」がニラの栽培に利用します。
こうして育てられたキャベツやニラは、私たちの九州工場に原材料として届けられ、<ギョーザ>へとつながっていきます!
まさに、地域の中で食品残渣が大切な資源として新たな価値を生み出す取り組みとなっています。

九州から全国へ。
そして、未来のおいしさと
地球のために。

この未来につながる「資源循環スキーム」は、九州工場だけでなく、国内の他の5工場にも順次広げていく予定です!まずは、<ギョーザ>をつくる国内4工場において、2026年までに主要な原材料であるキャベツで「資源循環スキーム」構築を目指します。
これからも、暮らしや社会、そして次の世代のおいしさと環境を一緒につくっていくために、フードロス削減など、環境にやさしい様々な取り組みを実現していきます。
※関東工場、中部工場、四国工場、九州工場

チームインタビュー
なぜ「資源循環」
実現しようと思ったの?

なぜ食品残渣を単に資源化させるのではなく、地域で循環させる挑戦を始めたのか。
その背景にある想いや目指す未来について、
この取り組みを進めるチームメンバーに話を聞きました。

鳥居 英樹

味の素冷凍食品株式会社
コーポレート本部
原材料部 戦略企画グループ

鳥居 英樹

2010年に味の素冷凍食品(株)に入社。原材料部にて、前職の農薬・肥料の知見を活かし国内外の安全な農産物調達を支援。現在は同部戦略企画グループで、サステナブル調達を担当。

「モッタイナイ」を笑顔に
変える挑戦!

「良質な堆肥が手に入らない」という農家の方々の切実な悩みをよく耳にしていました。そんな中、私たちの九州工場の食品残渣由来の堆肥が「品質がすばらしい」と絶賛されていると聞き、まさに「これだ!」と確信。「工場の食品残渣から生まれた堆肥を地元農家の皆さんに使っていただき、そこから生産された野菜をまた同じ工場で使用すれば、環境に配慮した循環型の原料調達が実現できるはずだ」。
その想いを原動力に、3年前、私たちはこのサステナブルな仕組みづくりへと踏み出したのです。

挑戦を支える「固い絆」の力

まず、既に取引のあった宮崎県内のニラ生産者のサンロード出荷組合さんに堆肥を試していただき、その品質の高さを確信。私たちは、次なる目標として、より大きな挑戦となるキャベツでの資源循環を決意しました。
えびの市にご紹介いただいた立久井農園さんを訪ねた時、私たちの想いに「生産力を高め、地域にも貢献したい!」と力強く即答していただきました。
あの時の胸が熱くなるような感動と、「共に成し遂げよう」という生産者の皆さんとの固い絆が、この挑戦を進める原動力になっています。

感動の輪を、全国へ

この資源循環スキームは、農家の方々の野菜作りへの情熱と、私たちの環境への配慮や安定しておいしいものをお届けしたいという願いを結ぶ“架け橋”そのものです。 この想いの詰まったストーリーを製品と共にお届けできることに、私たちは大きな誇りを感じています。
この感動の輪を全国へ広げるため、九州以外の工場でも挑戦が始まっています。これからも生活者の皆さまに感動と安心をお届けしていきますので、ぜひご期待ください!

有限会社レクスト
代表取締役

長友 浩人

"飼料も地産地消で"

私たちは、現在えびの市で、母豚約1,270頭、肉豚約16,000頭を飼育管理し、年間約32,000頭の肉豚を出荷しています。
"飼料も地産地消で"をテーマに地域活性化にも取り組み、「より安全・よりおいしく」をお届けするために、「健康でおいしい肉づくり」を目指しています。
今回の取り組みでは、味の素冷凍食品の工場から出る食品残渣を、私たちの独自技術で栄養豊富な飼料に再生。
さらに、その飼料で健康に育った豚のふんから、臭いの少ない良質な堆肥をつくりだしています。

株式会社立久井農園
営業課長

立久井 友文

丈夫な野菜を育てるため質の高い堆肥を活用

私たちは、キャベツを中心に年間3,000トン以上の野菜をえびのの地で育てています。
近年の集中豪雨や干ばつといった異常気象は、私たちの畑とも無縁ではありません。
このような厳しい環境に負けない丈夫な野菜を育てる鍵は、まさに「土づくり」にあるのです。
地元産で品質も確かなレクスト社の堆肥を活用する今回の取り組みは、私たちの農業を力強く支え、ひいては地域全体を盛り上げる大きな一歩になると信じています。

株式会社サンロード出荷組合
取締役専務

松元 幸貴

環境ストレスに強い
ニラを安定的に栽培

私たちは、九州をはじめ全国へ年間1,200トンものニラをお届けしています。
ニラは滋養に富んだ作物で、土の力が何よりも重要です。長期間の栽培で失われていく土の栄養を補うため、レクスト社の堆肥を活用しています。
この堆肥のおかげで、土が本来の力を取り戻し、環境の変化に負けない、たくましいニラを安定して育てることができています。まさに、私たちのニラ作りにとって、なくてはならない存在です。

2025/11/11

第1号は、「資源循環」の取り組みをご紹介しました。次回のサステナNEWSもお楽しみに!