Profileプロフィール
入社後は外食・給食業態の営業に従事。2015年からは商品開発グループに異動し、スイーツやコロッケ、フライなどを担当する。その後、2018年から現在の製品戦略部に在籍し、リテールの焼売領域の事業戦略の立案・実行を担っている。
戦略的にバリューチェーンを
機能させる
まずは、現在の仕事内容を教えてください。
私が所属する部署は、競合他社や市場、消費者動向を分析し、目標(売上・利益)を達成するための事業戦略の立案・実行を担当しています。
具体的には、商品開発をする際の製品戦略や、消費者調査やCM、プロモーションなどの販売戦略が該当します。商品開発では、原材料部から研究開発部門、工場、品質保証部、外部の調査会社、また販売であれば、営業やロジスティックス、広告代理店などが関わってきますが、私は、それぞれのバリューチェーンがうまく機能するための、「旗振り役」としての役割を担っています。
なるほど、重要な役割を担っていますね。
なかでも焼売を担当していると聞きましたが。
リテール(家庭用商品)の焼売領域になります。具体的には、大ヒット中の「ザ★®シュウマイ」や「プリプリのエビシューマイ」などの戦略立案を行っています。ミッションは目標とする売上の達成と利益の確保であり、そのためにどのような機会と課題があり、何をすれば達成できるか、その追求と模索が日常の業務になります。
また消費者視点で焼売の価値や各製品がどのような位置づけで購入・消費されているか、既存製品にない新たな未充足ニーズがないかなど、仮説を立てて検証を行い、新製品を開発、市場に投入していきます。新製品投入は戦略の一部ですが、コンセプト検討から製品のつくり込み、工業化(量産)、そして発売後の戦略立案といった流れを、各部署とスケジュールに沿って連携し、その進捗をコントロールすることが、私の役割の一つです。
焼売ムーブメントプロジェクト
これまでの経験で、何か印象深い取り組みはありましたか?
現在も継続している「焼売ムーブメントプロジェクト」ですね。これは焼売の価値や魅力をPRし、テレビCMやリテール店頭、外食店を連動させ、メニューの総需要拡大(内食・中食・外食で焼売を盛り上げる)を実現する活動です。
焼売は餃子と並ぶ中華総菜の人気商品ですが、売上規模は餃子の三分の一程度に留まっています。「目の前にあれば食べるが、率先して食べようと思う人は少ない」というのが焼売というメニューの現状だと思います。そこで、喫食頻度を向上させるために、焼売の価値を明確にし、それを訴求しました。焼売は蒸し物ですから脂分が少なくヘルシーでありながらも、「おかず」として食べ応えがあること、また餃子と違い調理する個数が調整できることなど、焼売の魅力を訴求しました。コロナ禍という時勢を見据え、当社商品「ザ★®シュウマイ」、外食専門店、シュウマイ協会などが連携・協力し、売上・店舗数が拡大したことが、想定以上に関心を呼び、メディア等に取り上げていただきました。
反響があったのですね。
そうですね。メディアに幅広く取り上げていただき、一時的に喫食頻度は向上しました。ただ、手応えのある売上拡大には結びつきませんでしたね。喫食頻度を上げるため、当時様々な有識者にヒアリングを行い深掘りして、焼売の価値が何なのかを整理しました。しかし、その価値が消費者に届いたとは必ずしも言えませんでした。適切な方法で伝達することの重要性と難しさを痛感しました。
このプロジェクトは現在も継続していますが、今ある壁を突破するには、何かしらの「トリガー」が必要だと思っています。大ヒットした「ザ★®シュウマイ」は、肉々しく、焼売でご飯が進むという、従来の概念を超えた商品です。したがって単に従来同様に焼売の価値を訴求するのではなく、「ザ★®シュウマイ」のように、食シーンの中における新たな位置付け、新たな価値を提示することが「トリガー」になると思っています。今、まさに検討を進めているところです。
一日の生活
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9:00~
出社。メールチェック -
10:00~
調査会社との市場分析に関する打ち合わせ -
11:00~
マーケティングプランの作成 -
12:00~
昼食 -
13:00~
上司とマーケティングプランに関する打ち合わせ
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14:00~
研究開発センターと新製品の打ち合わせ -
15:00~
品質アセスメント。製品変更に伴い法令遵守が行われているか確認 -
16:00~
研究開発センターと中長期技術テーマに関して打ち合わせ -
17:00~
翌日のTO DOリストの整理 -
18:00
退社
新たな市場開拓へ
では最後に、これまでのキャリア、
そして今後のキャリアについて教えてください。
私のキャリアは、業務用商品の営業から始まり、商品開発を経て現在に至ります。そのいずれもが、私にとっては新しいチャレンジでした。それは、若手に多くのチャンスを与えてくれる、前提となるスキルがなくても「まずはやってみろ」とチャレンジする機会を与えてくれる、味の素冷凍食品ならではの社風だと感じています。
壁にもぶつかることもありましたが、それを乗り越えることで着実な成長につながったと思っています。現在取り扱っている焼売は、まだまだ未成熟市場であり、伸びしろのある分野です。当社の「ギョーザ」と肩を並べるような商品へ成長させたいと思っています。将来的には新しい事業や新たな市場開拓に挑戦したいですね。
特に、まだまだポテンシャルのある海外市場を開拓し、当社のグローバル成長の一翼を担っていきたいと思っています。